一般社団法人Park Line推進協議会は、株式会社アットヨコハマ(本社:神奈川県横浜市)及び日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市)との共催により、2024(令和6)年12月21日から2025(令和7)年3月23日にかけて、横浜市みなとみらい地区におけるUR暫定利用地(LIVINGTOWNみなとみらい)にて「グリーン・マルチモビリティハブステーション」の社会実証を実施しました。 本実証では、横浜市の上位計画(「Zero Carbon Yokohama」及び「横浜市都心臨海部再生マスタープラン」における「まちを楽しむ多彩な交通の充実」)の実現に向け、地域課題(交通課題)解決に資するモビリティハブステーションを設置。横浜都心臨海部のウォーターフロントとまちなかをつなぐ、“ウォーカブルなまちづくり”の実現に向け、まちの回遊性や滞留性、快適性の向上に資する新しい都市インフラとしての有効性について検証を行いました。
約3ヶ月の実証期間を通して、市民(住む人、学ぶ人、働く人)、来街者に加え、7自治体(8部局)、企業(ディベロッパー等)14社、経済団体・有識者等12団体の視察団にご体験いただきました。
◆実施報告
➢各種モビリティのシェアリングサービスの提供
グリ-ン・マルチモビリティハブステーションでは、電気自動車(以下「EV」)や各種マイクロモビリティなど、シェアリングモビリティの種類、台数で国内最大級となるモビリティサービスをワンストップで提供しました。
・シェアEV
株式会社トヨタレンタリース神奈川、株式会社トヨタレンタリース横浜及び日産自動車株式会社が提供するEVのシェアリングサービス拠点を設置し、ラウンドトリップ方式として実施。主に、近接するホテルの利用者やライブ前後の利用者など、来街者にご利用いただきました 。
・電動アシスト自転車及び電動キックボード
横浜市で提供されている各種パーソナルモビリティのシェアリングサービス(電動アシスト自転車「baybike(株式会社ドコモ・バイクシェア提供)」、電動キックボード「Luup(株式会社Luup提供)」及び「ヨコハマベイスクーター(株式会社eBoard提供)」)の新規ポートを設置。
3種類のモビリティサービスを1か所に集約することで、利用したいモビリティをその場で選択できる利便性の高いサービス拠点として、期間中、ウォーターフロントとまちなかをつなぐ移動手段として多くの方にご利用いただきました。
・歩行領域バッテリー式EV(以下「歩行領域BEV」)
歩行領域BEVは、最高速度6km/hで公道(歩道)を運転免許やナンバー登録不要で走行することができる歩行者共存型のモビリティ。国土交通省が進める「ウォーカブルなまちづくり」とも親和性が高く、移動そのものを楽しむウォーカブルを補完するモビリティとして大きな可能性を秘めています。
本実証では、「C+walk T(株式会社アットヨコハマ提供)」を3台配備し、スマートロッカーを活用したオンライン予約によるシェアリングサービス(ラウンドトリップ方式)を提供しました。
また、3月8日(土)と9日(日)にはストリーモ(株式会社ストリーモ提供)の試乗イベントも実施し、これまでにない新しいスタイルのモビリティ体験を多くの方に楽しんでいただきました。
➢快適な空間を提供する「POD(PUBLIC OPTIMAL DIMENSION)」の設置
株式会社パークホームズ・プラス保有の大型のトレーラーハウスをベースとした滞留・快適空間「POD(PUBLIC OPTIMAL DIMENSION)」を導入。
POD内には、スマートデバイスへの給電設備やソファ・テーブル等のファニチャ類、災害時に役立つ防災用の発電・給電設備などのほか、随所にオーガニックな木本・草本を配置。快適でレジリエントな空間を創出しました。
また、観光パフレットの配架やエリアマップ掲出による市内観光スポットの案内、旅好きをメインターゲットとして2024(R6)年8月にローンチされた観光情報特化型のSNSアプリ『notabi(株式会社JTB提供)』の紹介など、まちの回遊性向上にもつなげました。
このほか、POD横には、柔らかく自在に曲げ・ねじることができる木質材料「やわらかい木」を用いた木質網代構法「T-WOOD Goo-nyaize」で構築するパーゴラ(日除け)を設置(大成建設株式会社提供)。歩行領域BEVの駐機場としても活用しました。
➢地域との連携
・観光閑散期における地域活性化プログラムへの協力(春節witモビリティハブ)
2025年1月15日(水)~2月28日(金)の期間、横浜市内を中心に開催された「横浜春節祭2025」(主催:横浜春節祭2025実行委員会)との連携により、モビリティハブステーションをスタンプラリーのスポットとして設定。
イベント期間中は、春節祭スタンプラリー参加者にも多数ご来訪いただきました。
また、モビリティハブステーション前に配備したEVのルーフ上に、スタンプラリー特別スポットのシンボルとなる大型ランタンを設置。期間中、『動くランタン』として市内各地を走行することで話題性を創出しました。
➢モビリティハブステーションの域内展開
・「グリーン・マルチモビリティハブステーション・桜木町駅前」
2025年3月22日(土)、桜木町駅前広場活性化委員会及び(一社)横浜みなとみらい21との連携により、JR桜木町駅前広場に1日限定のハブステーション(サテライトステーション)を設置。
リビングタウンみなとみらいのメインステーションとサテライトステーション双方でC+Walkを提供し、両ハブステーション間の約1km区間をつなぎました。
また、JR桜木町駅前広場では、電動キックボードの試乗体験会なども実施しました。
◆実証概要
【事業名称】
「グリーン・マルチモビリティハブステーション・みなとみらい」社会実証実験
【実施期間】
2024(令和6)年12月21日(土)~2025(令和7)年3月23日(日)
【実施時間】
モビリティサービスは24時間、滞留施設(POD)利用は9:30~17:30 ※年末年始除く
【実施場所】
「LIVINGTOWNみなとみらい」内(住所:横浜市西区みなとみらい4丁目2番1)
【実施内容】
①多様な交通モード(電気自動車(EV)、電動アシスト自転車、電動キックボード、歩行領域BEV等)を結節した、シェア リング型移動サービスのワンストップ利用拠点の有効性(まちの回遊性向上)検証
②公共空間(道路、公園、水辺等)に、⼈の居場所を創造するための民間マネジメントによる新たな都市インフラ「POD(PUBLIC OPTIMAL DIMENSION)」の有効性(まちの滞留性・快適性向上)検証
【主催】
㈱アットヨコハマ、日産自動車㈱、(一社)Park Line推進協議会
【特別協力】
大成建設㈱、ウエインズインポートカーズ㈱
【協力(地域連携)】
横浜春節祭2025実行委員会
【協力】
関内・関外地区活性化協議会、(一社)横浜みなとみらい21(スマートシティコンソーシアム)、(公財)横浜市観光協会、神奈川トヨタ自動車㈱、ウエインズトヨタ神奈川㈱、㈱トヨタレンタリース神奈川、㈱トヨタレンタリース横浜、㈱日産カーレンタルソリューション、㈱LTM
【後援】
横浜市都市整備局
実証動画